ウイルソン クラッシュ 100(Wilson CLASH 100)インプレ 感想『新たな方向性を開拓するラケット!』

ウィルソンの革命と銘打って猛プッシュ中のcrush 100(軽い方)を打ってきました!

まずはスペックを確認!

スペック

フェイス面積:100sq.inch
レングス:27.0inch
平均重量:295g
平均バランス:31.0cm
フレーム厚:24.0-24.0-24.0
ストリングパターン:16×19
適正テンション:50-60p
素材:ハイパフォーマンスカーボンファイバー,BLX
テクノロジー:Velvet Paint、DUBLE HOLES、HIGH PERFORMANCE CARBON FIBER、PARALLEL DRILLNG、STABLESMART、FREEFLEX

100インチで295gでってところまでは何の変哲もないのですが、バランスが驚きの31.0cm!

この数値ってどのくらいなのって言うと、同じwilsonならフェデラーでおなじみプロスタッフ97CV(315g/31.0cm)と同じなんです!

かなり重たいラケットにも採用されるバランスポイントで、重心が手元にあります。

フレーム厚は24で少し厚め。

このスペックだけ見たら「へんなラケットだな」「色物だな」と感じると思います。
普通に考えたら手に取ってもらいにくいスペックです。

発売前にスペック非公開でテスターを広く募ったのも納得ですね。

使用するプロ選手もいない中、普通に売り出したとしたら、売れにくいだろうなと思います。

しかし、そんな賭けに近い変わったスペックのラケットを「革命」とまで言って売り出しているのですから、クラッシュにかける熱い思いを感じずにはいられませんね。

期待が高まります!

では打った感想に入ります。

打感

めちゃくちゃしなります!!
本当に気持ち悪いほどしなります(言い方が悪いけれど!)

ぐにゃぐにゃです笑
しなってるのが本当にわかるんです。
別にフルスイングしたわけでもなんでもなく、普通に振ってもしなりまくりです。

そのおかげか打感はかなりソフト。
しかも全く打ち負けない。
正直最初は、軽いのにそんな手元にバランスがあって打ち負けないの!?って不安に感じていたのですが、打ち負けないですね。

そして打感がソフトなだけでなく軽い!
不思議なんだけど、しなっているのに飛ぶ、と言うか弾く感覚も少しあるんです。
この辺はアシストしてくれてるなーと感じました。

ストローク

先ほども書いたように、1番インパクトが強かったのは、「強烈なしなりと、不思議な弾き感」です。
そのおかげかコントロールがしやすかったですね。
しっかり捉えていると感じられる瞬間があるので打ちたい方向に押し出せます。
スピン性能も上々。

ただ、しなるとは言ってもBladeのような突き刺さるように伸びるボールは打てなかったような気がします。

逆に、体制が崩れた時でも普通に打つ時とさほど変わらないボールを打つことができました。

音楽でいうとコンプレッサーでレベルを整えたようなボールがいくラケットだなーと思ったけれどこれが伝わる人が何人いるのでしょう…笑

どのボールも平均的にいい感じに飛ぶので、このラケットはコントロールで試合を組み立てていくタイプのプレイヤーに向くラケットなのかもしれません。

ボレー

これは感動モノです。
めちゃくちゃ楽にボレーできます。
打感も柔らかいのでボレーでもしっかり運べます。
急に自分が上手くなったのかと思うほどボレーが楽です。
スイートスポットを外してもそれなりに飛んでくれます。

バランスが手元にあるおかげで取り回しも抜群だし言うことなしですね。

語る内容がないくらい完璧です。

サーブ


スピン系なんかはしっかり落ちてくれるし、とても好感触でした。


ただ、フラットを筆頭に全体的にスピードが出ないな…と言う感じでした。
どれだけ叩いてもしなりすぎてパワーロスがある感じがします。


このパワーロスはストロークでは感じなかったので戸惑いました。
パワーロスというか、スピンの方にパワーが流れてるのかも知れません。
その分逆にコースと球種のコントロールはしやすかったです。

総評

まとめるならば「打感の柔らかい、コントロールに優れたオールマイティなラケット」です。

驚くほどのしなりや弾き感がかなり特徴的で、この打感だと肘や手首に不安のある方でも安心できるんじゃないかと感じました。

そしてとても素直で、程よいアシスト感。

ダブルス中心の女性にはすごくオススメです。


ストローク、ボレー、試合を展開させたい時のコントロールショットに、追い込まれた時のリカバリーやカウンターまで。
あらゆる場面で上手にサポートしてくれる使い勝手のいいラケットだと思います。

ピュアドライブに始まったパワーラケットの時代から、今再び、しなり感のあるコントロール系のラケットの需要が増えているのも確かです。

この一風変わったスペック、しなり感。コントロールや体への負担などを含めたプレー全体をアシストしてくれる感覚。

気持ちよくスピードボールを打つよりも、確実な勝利を手にするために。

今までになかったスペックで、勝つために本当に必要な部分をさり気なくアシストしてくれる。

これはラケットの新しいジャンルを切り開く、まさに「革命」なのかもしれません。

増えていくシリーズ!

100シリーズでもカラバリがどんどん!

このカラーリングもかっこいいですね!ローランギャロス使用だそうです。

リバースカラーで新製品が出たそうです。

シルバーカラーもあります。

個人的にはローランギャロス仕様がカッコいいなあと思います!

まだまだこのままでいく感じはウィルソンのこのラケットにかける思いを感じます!!

100tourシリーズも!

100よりも重い310gです。

ヘッドがかなり軽くなるから重たくてもいいかも…って思うパワーヒッターの方はこちら!

100Lというライトモデル

280gという軽量モデル。女性やジュニア向けです。

おすすめ記事