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【独学DIYで2カ月で完成!】瀬戸内海をイメージした青いギターができるまで

こんにちは、寺田カズテルです。
今日はちょっとしたご報告を。

人生で初めて、エレキギターを自作しました。(ボディだけ)

コンセプトは、僕の暮らす瀬戸内海の風景。
この場所に流れる穏やかな時間、陽の光、静かな青。それをギターという形で表現してみたくて、勢いで制作に踏み切ったわけです。

いろいろ作り慣れている方が見たらなんだこれは……と思うところもあるかもしれませんがどうぞご容赦ください(笑)

完成したのはこちら!

制作スタート!今回のギターの基本情報

瀬戸内海がモチーフってどんなギター?

今回の目玉は、塗装です!

塗装はアクリル絵の具を利用した「フルイドアート」を参考に海の様子を描きました!

フルイドアートとは?

ポーリングアートとも呼ばれています。
アクリル絵の具にポーリングメディウムを混ぜることで色同士が混ざらなくなります。
その特徴を生かして絵の具を流し込み、その絵の具の動きを使って模様を描くアートです。

このギターの一番のテーマは「静かな海と光の揺らぎ」。
光の当たり方によって青の見え方が変わるようにしています。動画で見るとさらに分かりやすいかもしれません。

ラメが混じった光る青と、光らない青があります。

この輝きが海の光をイメージしています。

スペックコンセプトはDTMerのためのエレキギター

ボディ / バスウッド
ネック / メイプル・ローズウッド(ワーモスのコンバージョンネックを使用)
スケール / ミディアム
ペグ / ゴトー
ブリッジ / ゴトー
ピックアップ / EMG SA/SA/81

バスウッドを選んだのは軽い材が多く、疲れにくいギターになる。
サウンド面では低音が不足せず広がりのある出音になるイメージがある、といった理由です。

僕は自宅での作曲やDTMがメインなので、録音時にノイズが入りにくいよう配慮してEMGを採用しました。

ミディアムスケールを選んだのは、長時間弾いても疲れにくくするため。
全長も少し短めなので、部屋の中で扱いやすく、ぶつけにくいのもポイントです。

そんなふうに、DTMer向けの使いやすさを重視したギターになっています。

木工の過程紹介

図面とテンプレートの用意

Affinity Designerというソフトを使用して図面を作り実寸大で印刷。

5.5mmのMDFにスプレーのりを使って貼り付け、糸鋸を使って切り出します。

モチーフはストラトですが、僕はアーチがついていたりベベルがついているものが好きなので、好きな要素を盛り込んでアレンジしました。

どことなくPRS感がありますね。
というかほぼナッグスですね。

ホーンの周りの形状がストラト寄りかなと思います。

バンドソーで木材を切り出す

ここからは使ったことがなかった電動工具をバンバン使っていきます。

「絶対指はとばさねえぞ…」とビビりながら作業していました(笑)
※笑えないまじめな話です。

僕は工業高校出身なのですが、パワーのある工作機械を扱う時の警戒心をばっちり植え付けられ……違う、教育されています!

使うのはこちら!

バスウッドに両面テープでテンプレートを張り付け、この小さなバンドソーでカットしていきます。

正直に言って、パワーが全然ないので切っている最中に刃が止まることがあります(笑)

トリマーテーブルで仕上げ

何とか切り出し、次はこちら!

マキタのM373というトリマーとアマゾンで買ったこのプレートを合わせ、余っていた合板で作ったなんちゃってトリマーテーブルを作りました。

これでテンプレートにそってきれいに仕上げていきます。

きれいに(?)仕上がりました(笑)

左上と右下はトリマーに強く当たってしまいえぐれてしまったので、切り出した時の端材を張り付けてやり直しました(笑)

トリマーでザグリ

いきなり画像が飛んですみません(笑)

テンプレートを張り付けたままトリマーを使ってザグリをします。
ネックポケットのサイズもばっちり。

ネックのジョイント部分にはちょっとでも手が入りやすくなるよう一段下げています。

細かな木工成型

ザグリの深さが足りない部分を追加で彫り、ベベルやブリッジの位置などを決めて穴をあけました。

ボール盤を持っていないのでネックポケットの穴やブリッジの穴はめちゃくちゃ気を使いました……

ボール盤絶対買おうって決めました。

ちなみに細かな穴あけはコンパクトな電動ドライバーにドリルビットを取り付けて開けました。

軽いと小回りが利くのでなんとかなったという感じです!

それとベベルはランダムサンダーとノコやすりの2つだけで作りました。

この少し反りがあるようなベベルがこだわりポイントです!

ぶっちゃけ他にも細かなところでたくさん失敗していますが目をつぶっていただいて……(笑)

ヘッドにチャームをつける

今回は瀬戸内をモチーフにしています。

せっかくなのでその要素をもっともりこみたい!

その気持ちを込めてヘッドストックに「柑橘」のチャームをつけます。

まず手元にあった樫木(だったと思う)とウォルナット(だったと思う!)を使ってチャームを作ります。

いざ作り始めてみれば、のみだけでは無理でした(笑)

あまりに細かくて無理だったのでドレメルのルーターを買いました(笑)

僕が買ったのは3000のほうです。3000は50hzと60hzの仕様に分かれてるので要注意です。

ヘッドを一段下げて作ったチャームをボンドで付けます。

柑橘なの伝わりますかね?

今回の目玉の塗装工程

シーラーと下塗り

シーラーを塗ります!使ったのはこちら。

何となく写真で察してもらえると思うのですが、実は一度着色に失敗しまして(笑)

全部剥がして再塗装しています。

その失敗についても後半で解説しますね!

サイドに白を吹いています。

裏と表の塗分ける境目にこの白をバインディング風に残します。

デザインしたピックガード切り出してを置いてみます。

これはこれでいいなあ、というかバスウッドの木目は良くないから塗りつぶしでよく使うなんて聞くけどそんなことないですね。

フルイド!海の柄を塗装します!

使ったのはこちらの絵の具!

さて、ザグリ部分にスポンジを詰めて絵の具が垂れないようにします。

あとは裏側など塗料がついてほしくないところにマスキング。
準備ができたら絵の具を垂らしていきます。

塗装・乾燥台は使ってないカラーボックスに犠牲になってもらいました。

乾燥したら裏側のマスキングをはいでみます。

このままでも全然いい気がする!!

けど裏側を塗っていきます。

こんな感じで表は浅瀬の海、裏側は深海をイメージした配色です。

ヘッドの塗装とデザイン

ヘッドはシーラーを吹いてデザインしたロゴデカールを張り付けます。

デカールは外注しました。

citrus(シトラス)とart(アート)をかけ合わせた造語でCitrart.(シトラート)としました!
(chat GPTと一緒に考えました。ほんと優秀)

我ながらなかなか可愛くないでしょうか!?

大事件が起こるクリア塗装

誤射発生

ここで事件が起こります。

今回使った塗料はこちら。

僕は下塗りのための白と仕上げのクリアを購入していました。

ところが、手元にラッカースプレーの白があったのでそれで下塗りをしたのでこのウレタンの白を使わなかったのです。

そこで勘違いが起こりました。

「仕上げのクリアしか買っていない」

塗装ってどうしても時間がかかるので何日も前に買ったスプレーのことをちゃんとはちゃんと覚えてなくて。

しかも画像を見てわかる通りキャップがどちらも白色なんです。

僕はキャップの色が中身の色だと判断することが多かったことと、クリアしか買っていないと勘違いしたことがかみ合ってしまい……
「このメーカーはクリアは白のキャップなのかー」なんてのんきに考えてしまいました……

ヘッドに白を誤射!!(笑)

大慌てで取り除きますが、ローズの木目に入っている部分はかなりやすりを当てないといけないようなので断念。

ヘッドもデカールの印字が薄くなってしまいました涙

まあ、自分が使うやつだし。いいか。

というゆるーい気持ちでいったんこのまま進めることにしました。

また時間があるときにしっかり仕上げなおそうと思います。

塗料が足りず

そして次の問題です。

ボディにクリアを塗っていくのですが、僕は1本あれば足りると踏んでいたのですが全く足りませんでした。

おそらく普通の塗装だったら足りたんですが、今回はフルイドアートでの塗装を行ったので絵の具による凹凸があります。

この凹凸が埋まるまでクリアをする予定だったのですが、想像以上に凹凸が深くて全く埋まりませんでした。

例えばこういった絵の具がきれいに流れるベベル部分は凹凸がほぼないのですが、

絵の具がとどまる平面部分はどうしても凹凸があります。

あと裏面も凸凹ですね。

次回クリアを追加で購入したら改めて重ね塗りしようと思いますが、ひとまずこれにて!

塗装の乾燥を待ってパーツの組み込みして完成

EMGなので部品の取り付けは特に難しいことはなかったです。

ナット交換、フレットすり合わせなどの経験はあったのでそのあたりも問題なくこなして完成に至りました!

肝心のサウンドと弾き心地

まずはサウンド!

このギターだけを使って作った楽曲がこちら。

寺田カズテルさんのプロフィール | Audiostock(オーディオストック)

↑↑↑ 楽曲はこちらで販売してるのでぜひご利用ください!

EMGのSAと81のサウンドでもあるわけなのですが、扱いやすい音です。

SAは通常のパッシブのシングルに比べるとプレゼンスがだいぶ丸くなりますが、ローミッド~ミッドが上手に処理されている感じがします。

聞いての通りとっても素直なクリーンです。

ハーフトーンのキラキラ感もだいぶおとなしいです。

僕は音作りが得意ではないのでハーフトーンは耳につくのに抜けが悪く、混ざりが悪い浮いたサウンドになることが多々あります。

その点SAはちょうどいいですね。

プレゼンスが足りてなさそうなのに混ざった時の存在感と音のバランスがいい具合です。

逆に81はローがすっきりしていて音のまとまりがすごくいいですね。

こんなに使い勝手いいのになぜギタリストはEMGに苦手意識を持っているのか……不思議です。

弾き心地

今回語るべきはワーモスのコンバージョンネックについてになるかと思います。

さすがワーモスといったところで、堅実なつくりの良さを感じます。

ただ、そのままでは指板のエッジがかなり立っているのでサイドスキャロップを施しました。

左が届いたままの状態で、右がスキャロップ後の状態です。

これがかなり演奏性に関わる部分なのでしっかり目にやすり掛けしました。

あと、コンバージョンネックであることとボディのカーブの都合か、持った時にローポジションが想像以上に近く腕が疲れません。

その分ハイフレットが2F分くらいボディに食い込んでて遠い気がします。

ギターボーカル向けにローポジションが手元に近いギターや、ジョイントが深いギターを作るのは意外と需要があるかもしれませんね。

振り返りと次回作への構想

初めてのギター制作は、予想以上に学びと反省の多い体験でした。

  • 木工って楽しい!!
  • 自分で作ったら愛着すごくてハイエンド機も弾かなくなる
  • 乱暴な言い方だけと、「センターの位置」「ブリッジからナットまでの距離」「ポケットの深さ」さえ間違えなければ形になりそう

めちゃくちゃ楽しかったのでまた作りたいと思ってます。

すでに次のテーマも決まっていて、日本の木を使ったギターにチャレンジ予定です。
こちらはもう少しナチュラルな雰囲気に仕上げたいなと思っています。

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました!
この記事が「ギター制作やってみたい」「DIY塗装に挑戦したい」と思っている方の背中を少しでも押せたら嬉しいです。

気になることがあれば、X(@teradakazuteru)などでもお気軽にコメントください。
それではまた次回の制作記でお会いしましょう!

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