初心者の方にギターを教える機会がとても多くあるのですが、たびたび聞かれるのがこちらです。
初めてのギターってどこで買えばいいですか?中古の安いのとかじゃだめですか?
調べてもらうといろいろな意見を目にすることがあると思いますが、僕は必ず「中古で安いギターはやめておいたほうがいいです」と伝えます。
ただ、これには理由があります。
「中古ギターがダメ」なのではありません。「初心者が中古ギターを選ぶこと」が危険なんです。
この違いはとても大きいので、順番に説明します。
「やめとけ」は半分正しくて、半分は違う
まず断言しておきますが、すべての中古が悪いというわけではありません。
よい中古ギターと、悪い中古ギターがあるのです。
問題は、初心者の方にはその区別がつかないということ。そして区別がつかないまま買ってしまうと、取り返しのつかないことが起こります。
中古ギターだから挫折することもある
ズバリ、こうです。
「弾きにくいギターを買ってしまっても、そのギターが弾きにくいものだと気づけず、ギターそのものが難しいものだと勘違いしてしまうから」
実際に僕が教えていた方の中にも、中古ギターを買った方でいつまでもうまくならない人がいました。
その方は上手くならないことにとても悩んでいたのですが、ギターを買い替えた途端めちゃくちゃうまくなりました。
腕の問題ではなかったんです。楽器の問題でした。
でも本人はそれに気づけない。「自分には才能がない」と思って辞めてしまう。これがいちばんもったいないパターンです。
買っても問題ない中古ギターの4条件
では、どういう中古なら問題ないのか。この4つを満たすものです。
1. メンテナンスが施されており、状態が良い
2. 演奏に支障がなく、弾きやすい
3. フレットの減りが少なく、トラスロッドに余裕があり、継続して使用できる
4. 信頼できるスタッフ、知人が紹介するもの
逆に言うと、この4つを確認できないなら買わないほうがいいということです。
これから購入を検討されている方には「フレットの減り」や「トラスロッド」といった単語はよくわからないでしょう。
また、わかったとしてもどの程度の基準をもってそれらを判断すればいいのか難しいでしょう。
ですので、初心者の方のギター選びに必要なのは 「信頼できるスタッフ、知人」 です。4条件のうち、実質これが最重要になります。
買う場所で結果が大きく変わる
中古ギターはいたるところで販売されています。
楽器店はもちろん、リサイクルショップや、ヤフオク、メルカリなど、リアル、ネット問わず本当に様々な場所で。
そんな販売されている場所の中で、楽器店以外の場合、特にリサイクルショップ・メルカリの場合は要注意です。
きれいに掃除することや、弦を張るくらいならだれでもできるでしょう。
しかし、本当に正しくメンテナンスされているのか。この1点には大きな疑問が残ります。
エレキギターの場合はさらに項目が増えます
掃除以外のメンテナンス、エレキギターならジャックのゆるみはないか、ピックアップの高さは適正か、ポットにガリは出ていないか、フレットの浮きはないか。
そういった1つ1つの部品のすべてに対してメンテナンスができているかは謎です。
見た目がきれいでも、音を出した瞬間にガリガリとノイズが出る個体は普通にあります。外観では判断できない項目が多いのがギターの怖いところです。
詳しいスタッフがいるお店なら大丈夫でしょう。しかし、全てのリサイクルショップにそんなスタッフがいるわけではありません。
とはいえ、スタッフさんも売るのが仕事。詳しくないスタッフでも「このギター弾けますか?おすすめですか?」と聞かれたら「弾けます。おすすめです」というでしょう。
初心者の方には、その店にちゃんとした知識を持ってメンテナンスしているスタッフがいるのか判断すること自体が難しいのです。
そうしていつの間にか弾きにくいギターを買ってしまい、弾けないまま諦めてしまう方はとても多い印象です。
弾きやすいギターと弾きにくいギターは天と地の差がある
弾きにくいって言っても弾けるんでしょう?と思われるかもしれません。
実際弾くことは可能です。上手な方なら弾けます。弘法筆を選ばずです。
しかし、皆さんが思ってる以上に、弾きやすいギターと弾きにくいギターには差が出ます。
「弾きにくいギターではコードが全く押さえられなかったのに、ギターを変えた途端にきれいに音を鳴らせるようになる」といったことは日常茶飯事です。
初心者の方ほど、弾きやすいギターと弾きにくいギターの差を強く実感します。
ちゃんとセットアップ、調整がなされているか。この項目は初心者の方には最優先といっても過言ではないギター選びの基本です。
もう中古を買ってしまった方へ
ここまで読んで「もう買っちゃった…」という方もいると思います。
大丈夫です。捨てる必要はまったくありません。
やることは1つで、楽器店に持ち込んでセットアップ(調整)をしてもらうことです。
弦高、ネックの反り、オクターブチューニング。このあたりを見てもらうだけで、別の楽器かと思うほど弾きやすくなることがあります。費用も新しく買い直すことを考えれば安いものです。
そのうえで「フレットが減りすぎている」「ネックが反っていて直らない」と言われたら、そのときが買い替えを考えるタイミングです。
弾きにくさが「楽器のせい」なのか「自分のせい」なのか。プロに一度見てもらえば、それがはっきりします。 悩み続けるよりずっと建設的です。
まとめ:初心者ほど新品を選んでほしい
初めてのギター選びで弾きにくいギターを買ってしまい、そのことにも気づけない。
そういったことが起こりやすいから、知識がない状態で中古ギターを買うのはNGです。
失敗を避けるためにも、初心者の方ほどやめておきましょう。
・信頼できる楽器店で、メンテナンスのされた新品を買う。
これで失敗の可能性を一気に減らせます。
なお、「新品じゃ予算が足りない」という方もいると思いますが、安い新品でもきちんと選べば十分に戦えます。そのあたりは別の記事に書いているので、よかったら参考にしてください。
楽しくギターを始めるためにもぜひ気を付けましょう。
